「どう?これで満足できた?」



ジョシュアは私の顔を覗き込んで不敵な笑みを浮かべた。

そんなふいに見せる彼らしくない大人っぽい表情は私の胸をときめかせる。

私は高鳴る胸を鎮めることができずにただ言葉を失っていた。



そしてお互いに見つめ合ったままでいると、突然馬車の扉が開かれる。





「あ…お、お取り込み中のところ失礼しま…」



「ちょっと待て!大丈夫だから!何もないから!!」



ジョシュアは慌てて部下であろう騎士の首根っこを掴んで引き止めた。
私は恥ずかしさで顔を赤らめるけれど、あの空気を変えてくれる人がきて良かったと内心ほっとするのだった。