次の日、アレクシスが言っていた通り外は真っ白の雪で覆い尽くされていた。

幻想的な風景は私の好奇心をくすぐる。





「皇女様…本当によろしいのですか…?」



ラナは心配そうに私を見つめる。
私が生まれ育った経緯をエヴァンとジョシュアの2人に話すことについてあまりよく思っていないみたいだった。





「これでいいのよ。どちらかと結婚した後も隠し続けて生活するなんて考えたら何だか耐えられなく思っちゃって…。もし2人とも幻滅するようだったらそこまでの人だったということになるだけ。私の全てを知ってほしい人をまた探せばいいわ」


「皇女様…」





こうやって開き直って明るく振る舞ってはいるけれど、いざとなるとやっぱり少し怖い気持ちもある。

2人とも私から離れていったらどうしようって…。





「じゃあ行ってくるわね」


「行ってらっしゃいませ。…外での長居は禁物ですよ」


「分かってるわ」




心配性なラナに困ったように笑いかけると、ラナが用意してくれたコートとブーツを履いて1人ゴールドヘアへ向かった。

雪の積もった道を歩くのは初めてだったし、滑ると聞いていたので、恐る恐る歩みを進める。

雪独特の感覚が面白くて段々慣れてくるとゴールドヘアまではあっという間だった。