「お腹空いたね〜」

「何か食べるか」

たくさん遊んではしゃいだらお腹もかなり空いてきた。とは言ってもそれぞれ食べたいものが違うため、俺たちは一旦離れる。

そこそこ長い列に並び、俺は焼きそばを買った。目玉焼きの乗った熱々のものだ。おいしそうな湯気が漂っている。

華はたこ焼きなどではなく、クレープを買っていた。ストロベリークリームとチーズクリームがたっぷりで、甘いものが苦手な人からすれば見ているだけで胸焼けのするものだ。

「これ、すっごくおいしい!」

焼きそばを食べる俺の隣で、華はクレープにかぶりついている。食べ物なら甘いものを食べている時、華は一番おいしいと言いたげな表情をする。よくガツガツ食べれるな……。

「おい、クリームついてるぞ」

華の口周りにクリームがついている。俺はそれを指でそっと拭い、ペロリと舐めた。華はクレープを食べる手を止め、俺を見上げる。互いの体温が高くなって、熱いくらいだ。