「子どもたちの前でそういうセクハラしないでよね」

「セクハラだぁ?日常茶飯事だろ、慣れろよ」



今年で41歳になる志勇。しかしその妖しく美しい容姿は衰えることなく健在だ。

永遠が「お父さんはイケおじだよね」と自慢げだったのがよく分かる。

不自然な歳の重ね方ではなく年相応にかっこいい。

若い時より鍛えてるし、むしろどんどんかっこよくなっているから妻としては困る。



「ん?何見てんだ壱華」

「ふふ、なんでもないよ」



「嘘つけなんかあんだろ?」と言いながらわたしの頭を撫でる志勇の表情は柔らかい。

変わらず愛されてるなと感じて嬉しくなる。