「そっかあ、絆がお兄ちゃんになるんだね。まだまだ赤ちゃんなのに」

「やっとママって言えるようになったもんな。男にしちゃ喋るの早い方だろ」

「志勇はどうだったの?」

「俺?赤ん坊の頃からあんまり泣かないし言葉も遅かったらしい。その代わり颯馬はギャンギャン泣くタイプで口達者だしうるさかった」

「ふふっ、想像できる」



笑うと志勇の腕の中の絆もにこにこと満面の笑みを浮かべた。

ほんとに愛想のいい子だなあ、かわいくて仕方ない。



「絆はどんな子に育つかなあ」

「お前の子だ、優しい男になるよ」

「え〜?性格はもう志勇っぽさが出てるけど」

「俺に似たら性格悪いだろうな」

「ブフッ……それ自分で言う?」

「おいツボに入るな」

「だって自分で言ったじゃん」



おかしくって笑いが止まらなくって、この人と一緒なら人生どう転がっても大丈夫。心の底からそう思えた。