「………行かなきゃ」

生きていかなきゃいけない。
そう言われた。
私の大切な人に………。


「ねえ昨日の見た?」

「見た見た!面白かったよねー」

ーガヤガヤ

相変わらずここはうるさいな。
雨が降っている。
まだ………。
今日は一日中なんだっけ?
迷惑だな。
はやくやまないかな?

「結ちゃん、おはよ!!」

「おはよ」

女の子………。
それにしては背がとっても大きいし、声が低いな。
気のせいなのかな?
そう言えばあの人………どっかで見たかな?
わからないからいいや。

「………」

私は教室に入るとすぐに座って本を読む。
私の席は窓側の一番前。
結構落ち着くから気に入ってる。

「結、おっはー」

「おはよ!」

あれ………結って。
私は教室の出入口の方にチラッと目をやる。
するとそこにいたのは朝、門のところにいた人だった。
同じクラスだったんだ………。
どうりで見たことあると思ったんだ。
名前は………初めて知ったけど。