「私は生まれてからほとんど屋敷外は疎か部屋の外にも出た事がなかったです、でもあの日初めてお父様が書斎に私を呼びました。
初めてあんなに綺麗なドレスを着せてもらて…。」
「……。」
「……。」
みんな静に私の話を聞いている。
「だけど、私を呼んだのはオークションに出すためでした、お父様は私に、このためだけに今まで生かしてきたと、母の美貌を受け継いだ私が、いくらで売れるかそれを知りたかったと話していました。」
「じゃあ庭で君を見たって言うのわ…。」
「たぶん、1度だけお父様の言いつけを破って外に出たことがあるので、その時にだと……。」
