あたりは逃げ惑う人とそれを追いかける騎士たち。
あまりに激しい光景に私は動くことも出来ず、
まぁ檻が開いていないからそこから出ることも出来なかったのだか、ただ見つめるしか出来なかった。
するといきなり、檻が開き私を買った男が腕を掴んできた。
「こい!お前は一緒に来てもらう!
裏口から逃げるんだ!絶対捕まるものか!」
男は目を血走らせながら私を引きずるようにして走った。
抵抗しようとしたが男の力に適うはずなくズルズルと引っ張られる。
「えぇい!死にたくなかったらサッサっとこい!
お前のことは私が、買ったのだ!
だれが主人か分かるだろ!」
