王太子の愛


「それでは皆様の目にご覧頂きましょう!」

その言葉と共にライトが当たった。

一瞬眩しくて目を瞑ったが開けるとそこには仮面を付けた、ドレスを着た女の人やタキシードに身を包んだ男の人たちがステージの下の椅子に座っていた。

「それでは、どうぞ!」

「1000万!」

「1500万!」

「2000万!!」

値段を、付けられ私の恐怖はどんどん増していく。
涙も出なくなり、ただただ恐怖と戦うしかなかった。