王太子の愛


そこまでで彼らの会話は聞こえなくなった。

身体の震えは止まることはなかった。

(どうしよう、どうしよう、なんとかして逃げ出したい。でも逃げたら)

殺される

その言葉があたまから抜けることはなく震えは一層ましていった。