エリナはキョウスケの手からすぐにキモ金髪の手にやると、
「黒髪くん、新垣さんとリコさんを新垣さんの家に。すぐに鍵を掛けて!」と言って
キモ金髪が若干青ざめた顔で
「うっす!」と頷き、慌てて二人を新垣家へと向かった。家の扉が閉まるのは早かった。
車の中に取り残されたあたしは押さえつけてくる男どもに足で応戦。しかし狭い車内であまり体が思うように動かない。
戒とキョウスケも車の中に入ってこようとするが、いかんせん男たちの人数が多すぎるし路地が狭いってのもある。車の中に入ることもままならない。
向かってきた男にパンチを食らわしてやり、男はひっくりかえりそうになったが何とか立ち直り、あたしの口に何か布のようなものを押し付け、それを引きはがそうと必死に布を取り外そうとしたが、それは強烈な臭いがしてあたしは
意識がそこでプツリと切れた。
それはまるでピアノ線の線が切れるようにあっけなく。
暗闇に落ちる瞬間、
「朔羅!」
「お嬢!」
戒とキョウスケの声を聞いた気がするけれどさだかではない。



