私はゆっくりと振り返った。 相変わらず漆黒の髪は風によってサラサラと揺れ、赤みがかった瞳が私を捕らえてる。 その美しさに目を離すことが出来ない。 『刹那、様?』 夢かもしれなぃ。 咄嗟にそう思った。 「そうだ。どうした?」 優しい声、表情。 それを見ると胸がキュンッっと締め付けられ、この人に抱き着きたぃとさぇ思ってしまう。