「せ、刹那様。落ち着いて下さい。この千華に傷がつきますわよ?」 焦ったように言葉をつなぐマリカ。 男は気を失いかけているようで、使い物にならないと思ったのだろう。 マリカがくりすを男から奪い、俺を脅してくる。 『……貴様』 「……あら?……へぇ」 急に不敵の笑みを見せたマリカに何事だと皺を寄せる。