「──きゃっ!?」 私の悲鳴と同時にバッターンッと大きな鈍い音が部屋中に響いた。 いたた…… 「はは、大丈夫か?」 頭上から笑い声がしたかと思うと目の前に手が差し出された。 「あ、ありがと…」 差し出された手をそっと掴むとグイッと力強く引っ張られた。 「昔からそうだけど、結愛ってほんとドジだよな」 ゔ……っ何もない所でコケた私は湊くんに何も言い返せない。 悔しい……っ ムッとして両頬をプクッと膨らまして拗ねるような仕草をすると頭を大きな手でポンポンと撫でられた。