でかした忠晴!と思ってたら、なずながまた歓喜の雄叫びをあげていた。
一目散に箸と皿を取っている。
「伶士!牛すじは全部私のものだからな?!取るなよ?取るなよ!」
「…ここでも肉か」
「牛肉は最大のごちそう!牛に感謝だ!…その代わり、伶士の好きなヤツは取っといてやる。何?」
「ふきとたけのこ、いももち巻き。っつーか、別に食べていいし」
そんなこんなで、ホカホカのおでんを食べながらもペンギンチャンネルこと、ペンチャンが始まる。
『ーーー本日は、流氷の上で。可愛らしくも勇敢に戦う、ペンギンたちのお話』
まったりとした眠気を誘うナレーションが入った。
始まると、画面から目を離せずそりゃ箸も止まる。
「おっ。おペンたち、今週も来たぜー?」
「だからおペン言うな」
ペンギンが流氷の上ろうとしては、滑って海にドボンと落ちる。
しかし、めげずにまた流氷に上がろうとする。
しかし、芸術的な転倒っぷりでまた海へドボン。
可愛い…!
愛くるしいじゃないか、そのガッツ。
「おペン、芸人のズッコケか!ボケあははは」
横では小馬鹿にしたように笑っとる…!



