結婚、子供…。
月日が流れても、新しい出会いがあっても。
私はあなたを諦めきれなくて。
…あなたの子供が欲しくて。
数年経ったある日、ビルのオーナーのパーティーで偶然彼を見かけた時。
彼と接触することより、一緒に連れている彼の子供に目が行ってしまった。
…あなたの子供が欲しくて、魔が差して思わず連れて行ってしまった。
でも、それも阻まれた。
『…いつまで士朗との過去にしがみついている気?人んちの幸せ壊すのが幸せ?』
『本当の幸せってのはな?奪うとか与えるとかじゃないんだ。気付けばそこにあるもんなんだよ!』
気付けばそこにあるもの…?
ええ、それはわかってる。
たしかにあの時、私達の間にはそこに幸せがあった。
でも、奪われた…!
忘れられない。
忘れられないの。
あの時、一緒にいたあなたのことを。
どこ…?
早く、戻ってきてよ…。
そうじゃないと、私が古くなるじゃない…。
古い記憶の彼方に消え去ってしまう…。
行かないで…。



