…なぜ?
何で?
何で私たちが終わるの…?
『…結婚するんだ。春には式も挙げる』
結婚したって…私達が終わる必要なんて、無いじゃない?
だって、今までも日陰でひっそりと愛し合っていたでしょ?
あなたが結婚するのもわかっていて、それでも一緒にいたのよ?
だから、結婚してもこれからも一緒に日陰で…あの小さな箱の中で…!
『それは、もう出来ない。子供が出来たんだ…』
子供…?
一瞬、目の前が真っ暗になるけども。
それでも、私は抗う。
彼を失いたくない、その一心で。
子供が出来ようが、何だろうが構わない。
だって、あなたのことをわかってるのは私だけだし。
私のことをわかっているのも、あなただけなのよ…?
誰にも邪魔されない、あの小さな箱の中でまた二人で一緒に…!
喚いて、泣いて。
必死で彼を繋ぎ止めようとした。
行かないで。
どこにだって、私と一緒じゃなきゃダメなのよ?
あなた以外の人なんて、いないの…!
しかし、彼は『ごめん…』としか言わなかった。



