俺のボディガードは陰陽師。


お…面白い?

この話の…何が面白いんだ?

この人は、どこに何の面白味を感じて…?

わからない…。




「あはは!…あの橘社長の元愛人が?…生涯独身で橘社長のことを求めて死んでいく?…」



感覚が理解できない。

それだけで、感じてしまった。



「そして…求めても手に入らないから、一層のこと…息子を手に入れようと、やがて妖怪へと化す…」




そして、口角をあげてニヤリと笑う。




「悲恋のエピソード?…実に面白いじゃないか?…ククッ」




この人は、狂ってる…。

そう、思うしかない。




「…じゃあ、この一連の伶士への奇襲は、彼女の社長への想いを、おまえが煽ったということ、なんだな…?」



絞り出したかのように声を震わせて、なずなは問う。

だが、男性は「え?」と茶化してまた鼻で笑った。



「煽った?…そんな面倒くさいことはしないよ?」

「は…」

「『僕の思い通りに動け』って、術をかけてあげたんだ」

「それ、おまえ…!」




更に上がる口角は、その狂気の沙汰の笑みを象る。




「…悲恋に苦しみ、愛しい男の息子を血眼になって我が物にしようとする堕ちた女の姿、面白かったよ…?」