「じゃあ…何でおまえ、ここにいんの?」
引き続き、目の前にいるなずなに質問。
また、あっさり即答であしらわれる…と、思いきや。
「クックッ…それはな?」
そう言って、なずなはチェックのミニスカートのポケットに手を入れる。
なぜか、ドヤ顔で薄ら笑いをしながら。
え…何で、ここでドヤ顔?
「…それは、これよ」
ポケットから出てきたのは…!
「…は?スマホ?」
「むふふ。GPSよ?じーぴーえす」
「え?…は?」
「これで一発検索!ソッコー居場所把握!よ」
スマホの画面をこっちにちらつかせて、未だ「むふふ…」と笑い続けている。
は…GPS?!
俺、スマホ持ってきてないのに…?
「むふふ。こういうことがあろうかと思って、予め仕込んでおいたのであーる!」
「あーる!って、どこ?!どこだ?!俺、スマホ持ってきてねえんだけど!…仕込む?!…どこ?どこに!」
「むふふふ。どーこだ?」
「…はぁっ?!…どーこだ?じゃねえよ!」
慌ててシャツの襟元や胸元、袖をめくって確認する。
そんな俺の様子を見て、なずなは笑いを堪えていた。
このっ…!



