俺のボディガードは陰陽師。



なずなは笑っているが…。

なずなの置かれている環境って、どんなんなんだろう。

父親も母親も一緒いないだなんて。

こいつ…寂しいとか思ったことないんだろうか。

こんな状況でもふと、そんな事が頭を過る。





…だけど。

譲れないモノって、何だろう。

理屈では言い表せない何かって何?





婚約者がいるにも関わらず、愛人と関係を持ったこと。

そんな愛人を捨てて、じいちゃんの言いなりで婚約者とそのまま結婚したこと。



どこが譲れなくて、どこが理屈で言い表せないのか。

…今は、その意味を知る由もなく。





「じゃあ、本調子じゃないんだから今日はもう休め」

「…え。まだ風呂入ってないけど」

「風呂?…また具合悪くなるって。やめとき。今日はもう寝なさい」



もう休めとは言われたけど。

たっぷり睡眠を取ったので、寝ようにもなかなか寝れず。

また、お泊まり会のトークを少しする。



「…ギャルって何して遊ぶの」

「えー?私はみっちょとむーとステーキ食いに行く」

「肉好きだな…」

「肉食わないと力出ねえもん」



しかし、やはり本調子じゃなかったのか。

いつもよりも早く眠りについてしまった。