「体どう?調子は?」
話し掛けられると、ビクッとしてしまう。
そんな中で「あ…まだちょっと…」と、しどろもどろに返答してしまう。
しかし、なずなは何を疑うワケでもなく「あぁ、そっか」と言った。
ヤバい。まだドキドキしていて心拍数上がったままだ。
「ヤツの妖気におもいっきり触れたからな。ダメージ回復はまだかかるな」
そう言って、なずなは突然俺の額に手を当てる。
不覚にも、またビクッと体を震わせてしまった。
だって、デコ触った、顔近い…!
「まだ熱ありそう。明日は学校休もう」
頷いて、俺の額に貼られていた冷却シートをペリッと剥がした。
そして、立ち上がる。
「冷えぴた貼り替えよー。忠治さん冷蔵庫に入れてくれた」
なずなが赴いたのは、俺の部屋にある小さい冷蔵庫だった。
「何か飲む?忠治さん、のむヨーグルトとかスポドリとか入れてくれてるよー」
「…じゃあスポドリ」
「はいはい。電解質補給しましょ」
スポドリと冷却シート、そして自分のレモン炭酸水を持って、こっちに戻ってくる。
「はいはい」と、冷却シートの裏紙を剥がしていた。
何これ。看病されてる系…?
「じ、自分でやるよ!」
思わずそのシートを取り上げてしまった。



