なずなは頷く。
「色はその想いで様々だけど、そのオーラのまま対象の人間に憑いて、様々な影響を与えるんだ」
「え…そうなのか?だって、俺の前に現れた鹿畑さんの生き霊は人だったり、バケモノのカタチだったり…」
すると、「そこなんだ!」と、グッと顔を見られる。
「学校での襲撃には、ビックリした。生き霊の波動を感じるのに、見てくれバケモノ?…それは、こっちの道理としてはおかしいんだよ」
「じゃあ…」
「…たかが人間の生き霊があんな妖怪みたいな見てくれになって、関係のない人間を巻き込むワケがない!」
ようするに。
生き霊とは、オーラでカタチがない。
だから、鹿畑倫子さんの生き霊が、あんなバケモノの手や人間のカタチとして俺の前に登場するのは、おかしい。
と、いうところだろうか。
「…伶士の部屋で夜這いしてきた時は、人間のカタチとして実体化してきた。…そして、学校の傍で待ち伏せされていた時は、妖化しかけていたんだ!これは誰かが手を貸さないとこうはならない!」
誰かが手を貸す…?
すると、菩提さんが補足のように説明してくれる。



