いや、何かをしたいとか、しようとかそんな話ではないんだ。
何かを…。
その時。
前日の朝に起こった、おっぱい枕事件を思い出してしまう。
(………)
…良い感触だったよ。
なかなか大きかったし。
…ではない!
何かをするワケじゃ…ああぁぁっ!
頭の中ではいろいろなプレイバック映像やら感触やら、様々な思考が駆け巡ってしまい、どんどん落ち着かなくなっていく。
ますます眠れない…!
『伶士、眠れないのか?』
『あ、あ…へっ?』
声をかけられ、ベッドから顔を出して見下ろすと。
なずなは、そのミノムシに入ったまま、肘をついてこっちを見ている。
不敵な笑みを浮かべて。
『大事な試合前って眠れないもん?』
『え?あ、うん…』
『へぇー?私スポーツやったことないからわからないんだ』
いや、試合前で緊張してるから寝れないのではないけど…。
『スポーツやったことないのか』
何となく質問を返してみる。
すると『まあな?』と笑って返される。



