そして、経過報告。

昨晩のバケモノ出現について検証。



『また駆け付け遅かったの?…また結界設置に手間取った?何をしているんだおまえは』

『駆け付け遅くて獲物がクライアントに触れた?…何そのイージーミス?言語道断だ』

『その補助術の下手くそさ、何とかならないの?』

『交渉も下手だ。それに調子に乗って、そんな至近距離で朱霊華ぶっ放すって何なの。状況に見合った術選び出来ないの?』



くどくどくどくど…検証というか、お説教。



ずーんと落ち込むなずなを、忠晴的にとても可哀想で見ていられなかったようだ。

あまりにも可哀想だったので、菩提さんが帰った後、好物のステーキを焼いてあげちゃったぐらい。



そして、ずーんと落ち込みながら、ずっと黙々と内職を続けて今に至る。

だから。何なの、それ。

おてもと?

ギャルが内職だなんて、そのギャップ何?


「ううぅぅ…減俸される減俸される…カード払い…」


内職が終わったのか、段ボールを二箱重ねて軽々と持ち上げ、そのままリビングを去ってしまった。

ううぅぅ…と、悲しみのうめき声がいつまでも聞こえている。

何なんだ。アイツは。