「…それに、なずなさんに減俸をちらつかせるだなんて、どれだけ威張り腐っているのですか。なずなさんの処遇を決めるのは伶士さまではなく、雇い主の菩提さんですよ。本当に情けない」
「………」
忠晴に…怒られた。
生まれた時から、俺の世話をしてくれる、おじいちゃんのような忠晴。
そんな忠晴に、ぐっさりと言われた。
悲しい…。
って、俺もちょっと言い過ぎたとは思ってるよ。
例え、あんなヤツが相手でも、あんなことを言うつもりはなかったよ。本当に。
使用人の分際だとか、上から目線とか本当にやるつもりはなかった。
忘れてはいたけど、命助けてもらってんだぞ?
使用人の分際で?
…俺の嫌いな人種の吐くセリフだろうが、それは。
そう考えると、物凄く後悔させられる。
何であんなことを言ったんだろう。
《偉っそうに!あんた何様さ!》
本当だな。
謝罪…しなきゃいけない?
あぁ、嫌だ。



