今日も早速………

「祥太先生…………ちょっといいですか?
あの…………今日ちょっと………田舎からお袋が来ることになって…………
見回りにいけないんですけど…………………。」と

先週が親父で………

今週がお袋??

じゃあ、来週はお婆ちゃん??

はぁ~っ。

ウソつくなら…………もう少しましなウソをつけよぅ~

結局今日も、そのまま報告する訳にはいかず……

俺が新しい理由を考えて報告する事になる。

嫌々来られても、仕方がないから

断るのは良いんだけど………。

俺がウソを考えることで、ウソの片棒を担ぐのが嫌なんだよなぁ。

「ご苦労さん!」

ポンと肩を叩いて俺を労うのは

さっきの発表で、俺が田辺君と同じチームだと知った誠。

「労う位だったら、何か理由を考えてくれよぅ~」

情けない声で頼むも………

「今日もう一人って………澤先生でしょう?
あの人を騙すなんて、俺には無理だから……ごめんね~」と。

和花の担任の澤先生。

彼も彼で………かなりの曲者なのだ。

俺達より、五つ上の彼は。

やたらめったら鼻が利き、察しが良い。

実習期間中は、誠と二人して………泣かされたものだ。

「どうせ誤魔化せないんだから。
正直に言っちゃえば?」

誠の言う事は、最もだけど。

俺を頼る後輩を、無下にするのも気が引ける………。

結局、決められないまま

澤先生と合流して出かける事になった。