「差し入れ?」
ここにこれ以上いたら倒れてしまいそうなくらいクラクラする。
「....頼まれた...差し入れを、持ってきた...だけなんで!」
とりあえず自分の力を振り絞って出せる声の最大限を出した。
そしてもう一度だけ頭を下げて自転車のとめてあるところまでダッシュした。
こういう時に足が早い自分の感謝した。
何か言っていた気がするけど、それも無視して走った。
走っても体が熱い。
今の私は37度くらいの微熱があってもおかしくないくらいに熱い。
あんな至近距離でキラキラした人を見たら誰だってこんな風になる。
今すぐに冷水を頭からかぶって体を冷やしたい。
動く気分になれずしばらくその場に立ち尽くしていた。



