【完】魔法がとける前に~私が出会ったのは国民的スター!?~




よりによってぶつかったのがあの水上颯真なんて....。



こんな距離で会ったことがないから、全身が震えるような感覚に襲われる。



私より何㎝も高い身長に小さすぎる顔...。



これが本物の芸能人....。



「君...高校生だよね?この現場に何か用かな?」



話しかけられているのに、声が出てこない。



顔も見れない上に自分の目の前に水上颯真がいると思うと、体が動かなくなる。



「あ、あの....。差し入れ....を....」



まるで壊れたロボットのような話し方になってしまった。



だって今、口の中はパサパサだし全然頭がまわってないんだもん。



体や脳内が麻痺しているんだと思う。