そう言った瞬間、抱きしめている力はさらに強まった。



「こんな長い時間、待たせてごめん。でも、ようやくこの言葉を言えるくらいの男になれた」



そう言うと水上さんは私の前に跪いた。



それはまるで映画のワンシーンのようで。



「玉城詩織さん、俺と結婚してくれますか?」



彼の手にはキラキラと輝く私の誕生石が埋め込まれた指輪。



「...はい。よろしくお願いします」



今の私の顔は涙でぐちゃぐちゃだと思う。



私達はもう一度、強く抱きしめあってキスを交わした。



初めてのキスは涙が混じっていたけど、ただ幸せだった。



9年間、ずっと待っていてよかった。



これは庶民の私が芸能人の彼と結ばれるまでのシンデレラストーリー。



*FIN*