家族を守ることが私の使命だったはずなのに。
そんな時、家の扉が開いて両親が帰ってきた。
こんな夕方に帰ってくることなんてありえない。
きっとお店にマスコミが押し寄せて営業を続けていける状態じゃなかったんだ。
私のせいで。
「詩織、大丈夫!?」
「お母さん!」
もうどうしようもなくて、お母さんに抱きついた。
全部私のせいなのに、どうしたらいいか分からない。
「ごめんなさい!私のせいで....」
「詩織いいから。少し落ち着きなさい。今日は何もしなくていいから」
お母さんの温もりが胸に染みて溢れる涙が余計にとまらなくなる。
これでお店が潰れたら私はどう責任をとればいいんだろうか。



