そんな日々に私は安心しきっていたのかもしれない。



きっとこうやって水上さんと当たり前のように過ごせている時がどれだけ幸せで尊いことなのか。



そしてこの日々がどれだけ危険で危ういことなのか、忘れていたんだ。



いつしか当たり前のようになっていたから。



当たり前のように水上さんに会えるようになってしまっていたから。



学校から帰ってきて、いつものようにテレビをつけると....



「ニュース速報です!俳優の水上颯真さんが一般の女子高校生と密会デートをしていることが分かりました」



その言葉を聞いた瞬間、持っていたリモコンが手からすり抜けた。



体が固まってしまって動かない。



テレビは....何を言ってるの?