私と水上さんの間を潮風が静かに吹き抜ける。
その時だった。
「颯真!」
さっき別れたはずの田崎さんがいた。
息が切れていてかなり苦しそうだ。
もしかしてずっとあれから探していたの?
「浩臣....」
「水上さん、きっと神様からの贈り物ですよ。私は待ってますから」
ずっと頑張ってる水上さんにご褒美をくれたんだ。
水上さんの後悔を消すために。
「君には助けられてばかりだね。ありがとう」
そう言って水上さんは田崎さんと向き合った。
きっと長い間とまってしまっていた時間をもう一度動かせる。
あの時の色褪せない思い出が2人を繋いでくれてるんだろう。
自分にとって大切な思い出は、どれだけ時間が経っても色褪せることはないから。



