「着いたよ」
水上さんが連れてきてくれたのは、見晴らしがいい高台だった。
海が一望できて時折吹く潮風が心地よい。
「わぁ~、すっごく綺麗ですね!」
こんなところがあったなんて、全然知らなかった。
「いい景色でしょ?この景色を詩織ちゃんに見せたくてさ」
「ありがとうございます!本当に綺麗な景色ですね....」
日差しに照らされて海面がキラキラと反射している。
「俺は仕事でつまずいた時とか、よくここに来てた。綺麗な景色を見てるとまた頑張ろうって思えるからね」
「そうだったんですね」
確かにこの景色を見てたら、心が洗われるような気がする。
広大な海を見ていたら自分の悩みなんてちっぽけだなって思えてくる。



