一気にクラスに女子の悲鳴が飛び交った。
クラスの体温が10度は上がったと思う。
「嘘でしょ!?あの水上颯真!?」
「本当に!?ヤバすぎじゃん!!」
女の子達は興奮をおさえられないらしい。
「今から行ったら会えるんじゃない!?」
誰かが言ったその言葉を皮切りに女の子達は猛ダッシュで教室を出ていった。
もちろんイケメン俳優が大好きな静流も例外じゃない。
「会える可能性があるなら行かなきゃでしょ!詩織、行くよ!」
普段の3倍くらい早い走りに置いていかれないように必死でついていく。
この時の女の子は世界最速タイムで走っていると思う。
走りながら頭の片隅でそんなことを思った。



