「....そうだったんだ」
これが私が知りたがっていた真実。
お母さんとお父さんが高校生の時に私は産まれたんだ。
「詩織、これだけは覚えておいて。あなたは望まれて生まれてきたの。そして私達は血の繋がった家族で私達にとってかけがえのない大事な子どもよ」
そう言われた瞬間、ずっと我慢していた涙が溢れだした。
自分で勝手に勘違いして私は他人なんだと思ってた。
そのことがあったから、両親にさえどこか一線を引いていたのかもしれない。
私が産まれた背景にはこんなにも尊い物語があったんだ。
「あり...がと...う」
ようやく背中の重みが少しだけ、とれた気がした。
私は間違いなく玉城家の子どもで、こんな素敵な両親から産まれてきたんだ。