「.....それももちろんあるよ。だって家のことを想うのは家族として当然でしょ?」
「家のことを想うお前が誰より優しいのは知っている。でもな、自分の夢を曲げてまですることじゃない」
「.....夢?」
夢の話は私が1番苦手な部類だ。
だって今までも私は何度も夢を諦めてきた。
いつしかそれが当たり前になることを願って。
でも、何回そのことを経験しても当たり前なんかにはならなくて。
いつだって夢を諦めることは悲しくて悔しい。
でも私なんかより未来ある俊輔や美百合の将来に託したいから。
「美百合、本当はずっとバイオリンやりたいんでしょ?」
お母さんが放った言葉は私の胸をまっすぐに貫いた。



