「夕ご飯用意するね」
座っていたソファから立ち上がってキッチンへ向かった。
でもこんなに早く帰ってくるとは思ってなかったから、あんまり冷えてないかもしれないな。
冷蔵庫に入れてそんなに時間も経ってないし。
「....あれ、詩織。何か落ちたわよ」
お母さんが拾ったのは....
「....進路希望調査?」
さっきまで机の上に広げていて、お母さん達が帰ってきたので急いでポケットにしまい込んだもの。
とっさに立った時にポケットから落ちてしまったようだ。
進路希望の紙は両親には見せない予定だったのに....。
だって見せたら絶対にまた心配されてしまうから。



