「木口先生でしたか。美百合に何かあったんでしょうか?」
教室の隅の方に行ってなるべく小声で話す。
幼稚園から電話連絡が来るなんてよほどのことがない限りは、ありえない。
美百合が何か大変なことをしでかしてしまったのだろうか?
「美百合ちゃんが熱を出してしまいまして、お迎えに来ていただけないでしょうか?」
「本当ですか!?分かりました。すぐに迎えに行きます!」
美百合が熱を出したから連絡してくれたんだ。
学校を早退することになるけど、そんなことは気にならない。
今は一刻も早く、美百合を迎えにいかなきゃ。
「どうしたの?」
「ごめん、静流。美百合が熱出しちゃったみたいで迎えに行くから早退するね」
「それは大変ね。先生にはあたしから言っておくから気にせずに行ってきなよ」
「ありがと!」
お礼だけ言って教室を飛び出した。



