【完】魔法がとける前に~私が出会ったのは国民的スター!?~




あれ、この人どこかで....。



「.....颯真、来ていたのか」



「父さん....」



水上さんのその言葉で思い出した。



あの家族写真に写っていた男性、つまりは水上さんのお父さん。



飾ってあった写真の時とは年月が経っているから変わっているけど、面影はある。



お父さんも紀保さんのお墓参りに来たんだよね。



お父さんにとっては一生を共に歩んでいく覚悟を決めた人生のパートナーだもんね。



誰より失いたくない存在だったはず。



「お前、墓参りには来ないんじゃなかったのか?」



「そのつもりだったんだけど、変わったんだ。いつまでもこのままじゃ何も変わらないから」



親子の会話をしているので、私は黙っていることしかできない。