【完】魔法がとける前に~私が出会ったのは国民的スター!?~




水上さんの紡ぐ言葉が胸に響いて私が泣きそうになった。



きっと紀保さんも喜んでいると思う。



「これで大丈夫。詩織ちゃんもよかったらやってくれない?」



「えっ私が!?いいんですか?」



言い方悪いけど、赤の他人だよ?



「もちろん。俺が来れたのも詩織ちゃんのおかげだから。お願いできるかな?」



「...分かりました!」



水上さんと入れ替わってお墓の前にしゃがむ。



なんて挨拶すればいいのか分からないけど、自分の想っていることを伝えればいいよね。



誰のお墓参りであっても緊張感は変わらないな。



亡くなった人と唯一繋がることができるこの場所は。



きっと誰にとっても特別なものに違いない。