電車の扉が閉まって動き出した。
“今日も俊輔が学校で楽しく無事に過ごせますように”と心の中で願いながら。
友達もできたってはしゃいでたから、あんまり心配はしてないんだけどね。
きっと俊輔はクラスで人気者になれる。
姉の私はこんなだけど俊輔は違うから。
プシューと音が鳴って扉が開いた。
もう次の駅に着いたようだ。
ここの感覚は短いから注意しないといけないんだった。
美百合はまだ幼稚園生なので私も一緒に降りて、手を繋いで幼稚園に向かう。
これで1人で行けとか酷すぎるでしょ?
しかもこんなかわいい子を狙ってる人がいないとも限らない。
今の世の中、物騒だから何が起きるか分からないし...。



