彼が去った後も私はその場に立ち尽くしていた。
さっきまでの出来事が怒涛すぎて、頭がボーっとしてる。
夢なんじゃないかと思うくらいの出来事。
私が妄想していた中に入り込みすぎてしまっていただけなんじゃないかって。
でも手に書かれた電話番号は間違いなく本物で。
そのことがさっきまでの出来事が夢ではなく現実だと実感させられる。
どんな人生を歩んだら芸能人と出会えるのと思っていた時期もあった。
そんな私がまさか芸能人の個人情報を知る日が来るなんて....。
とりあえず消えないうちに自分のスマホに書いてある電話番号を登録した。
スマホの連絡帳に“水上颯真”と書かれた欄がある...。
こんなすごいことって起きるんだね。