「妃菜、緊張してる?」



隣にいた沙理ちゃんに言われた。



「....バレた?」



「あたしの目はごまかせないわよ」



どうやら沙理ちゃんにはバレバレだったみたい。



「こんなに緊張してるのは初めてかも。いい点数とれてなかったらどうしようって不安に思ってるんだ」



「きっと大丈夫よ。今までよりずっといい表情してるから」



沙理ちゃんがそう言ってくれると安心できた。



「次、岡崎。取りに来い」



「はい!」



少しドキドキしながら教卓に向かう。



赤丸がつけられたテストの束を先生から受け取る。



「よく頑張ったな」



「え....?」



受け取った後に先生から言われた思いがけない言葉。