【完】王子様と呼ばれる彼は中身も完璧に王子様だった件




勉強していていつもより帰る時間が遅くなってしまったからかな。



放課後に何もせずにまっすぐ帰っていたら、帰宅ラッシュが始まる前の時間に電車に乗れるからここまで混んではいない。



今はちょうどサラリーマンやOLさんの帰りと重なっているから余計に混んでる。



でも私は扉の近くで立っているだけで苦しくはない。



なぜなら私の目の前に高身長の翔和が立ってくれていて、私を守ってくれているからだ。



そのおかげで私は満員電車の中に立っていても苦しくないし、むしろ楽。



「翔和は大丈夫ですか?祥悟も私の前に立ってくれて....」



私は苦しくないけど、2人は人に押されたりして辛いんじゃないのかな。



「気にするな。1駅だけしかいてやれないから」



祥悟ってやっぱり優しいよね。