この声って....。



そう思って顔を上げると思っていた通りの人物がいた。



「す、朱雀さん!」



どうやら私がぶつかったのは、朱雀さんだったらしい。



「君はもう少し、前を見て歩いたほうがいいと思うな」



「....すいません」



言い返すこともできません。



なんでこううつむいている時に朱雀さんにぶつかっちゃうかなぁ。



.....でも、どうして朱雀さんがここにいるの?



「どうして朱雀さんが私の教室に?」



ここは1年4組で、朱雀さんの教室は1年1組。



まさか教室を間違えているってことはないよね?



「そうそう。君と一緒に帰ろうと思って」



「.....一緒に帰る?」



私が王子と?