今の朱雀さんからは沙理ちゃんと同じ雰囲気がした。
お金持ちの家庭として生まれたことを嘆いているような。
「君達からしたら、当たり前のことも俺は知らない。この年になっても僕は知らないことが多すぎる。だから教えてほしいんだ、君に」
私なんかよりずっと背の高い彼が私の目をスッと射抜いている。
日本人らしくない綺麗な茶色の瞳。
色んなものを背負っているとは思えない純粋でまっすぐな瞳。
こんな綺麗な瞳をしている人に私は久しぶりに会った。
まるで彼の心の内が伝わってくるようだ。
「....分かりました」
そのまっすぐな瞳に抗うことなんてできなかった。
彼の瞳にまっすぐ見つめられて断るなんて選択肢はなくなっていた。



