「大きくなるたびに守りたいものは増えていくのに、この手から零れ落ちていく。
昔の僕は大きくなれば全てを守れると思っていた。だけど、大きくなるほど捨てなければいけないものが増えるのだと知った。
そう思っていた時に妃菜が言ってくれたよね。捨てなくても強くなれるって。全てを守る強さもあると。
その言葉に救われたよ。自分が捨てたくないのに、無理やり捨てる必要はないんだって。
だから、僕は決めた。朱雀家の当主になったとしても自分の大切なものは何も捨てないで守ると。
それだけの強さを手に入れて、全てを守れる男になると。そのためには妃菜がいてほしいんだ。
今まで妃菜と過ごしてきて、何度も救われた。妃菜の素直な想いとかわいい笑顔に。ずっと僕の隣にいてほしいと思うようになった」
それって....。
私の微かな想いに希望の光が差し込んだ。



