会場の視線は壇上の翔和に集まっている。



彼を見つめる視線は熱意、好意、羨望など様々。



その全てを受ける翔和はこの場でのトップに君臨している人物なのだと思い知らされる。



朱雀グループの後継者であり、いずれ日本の頂点に立てる人....。



私とは次元の違う人。



「この度は、朱雀家主催のパーティーにお集りいただき誠にありがとうございます」



翔和が話し始めると会場の騒がしかった空気は一変した。



彼の言葉を一言一句聞き逃さないように。



まだ16歳の翔和の言葉はここにいる人達、全員を惹きつけるだけの影響力がある。



自分より何倍も年上の人達にすら影響を及ぼすことができる。