【完】王子様と呼ばれる彼は中身も完璧に王子様だった件




「妃菜、ありがとう」



「どうして私にお礼を....?」



今の会話の流れで、私に感謝するポイントなんてあった?



「姉さんと巡り合わせてくれたのも妃菜のおかげだよ。妃菜と出会えてよかった」



.....あぁ、私はやっぱり翔和が好きだ。



きっと初めて会った時からこの王子様スマイルに惚れていたのかもしれない。



無邪気ながらどこか儚さを感じる翔和の笑顔に。



「私こそ、翔和に出会えてよかったです」



翔和と出会わなければ色んなことを知ることはできなかった。



恋する気持ちなんて一生、無縁だったかもしれない。



75億くらいいる人類の中で、1人の人と巡り合うことって奇跡だよね。



私と翔和が出会えたのも奇跡以外の何物でもない。