【完】王子様と呼ばれる彼は中身も完璧に王子様だった件




「翔和、海城さんのこと覚えてたの?」



電車に乗ったところで聞いてみた。



「うん。僕はずっと忘れたことはなかったよ。だって僕にとって大切な人だから」



「海城さんのこと、恨んだこともないの?」



「一度もないよ。姉さんが出ていったときは確かに悲しかったけど、姉さん、出ていく時泣いてたから」



あの綺麗な顔を崩してまで泣いていたんだ....。



その姿を見て翔和は何かを悟ったんだろうか?



6歳の時に15歳の姉が泣きながらも、自分を置いて家を出ていく姿に。



「だから思ったんだ。姉さんは悲しいけど辛いけど出ていかなきゃいけない理由があるんだって」



そう思えたから海城さんが出ていくことを受け入れることができたのかな。